「あい小児科」に名称変更しました。(ブログより転載)

平素より大変お世話になっております。

在宅医療のまるクリニックを御支援いただき誠にありがとうございました。皆様の御支援をいただき24時間体制の在宅医療を5年間継続することができました。感謝申し上げます。

さて、まるクリニックは4月1日保険医療機関としての名称を「あい小児科」に変更いたしました。草加市の事業である予防接種、乳児健康診査を外来で実施する体制を整えました。保育園、幼稚園、小学校、障害児・障害者施設の嘱託業務も今まで以上に対応する所存です。特定健康診断(内視鏡、乳がん検診などを除く)にも今後対応する予定です。

尚、まるクリニックの在宅医療は、在宅医療部としれこれまで通り継続いたします。今後は、小児在宅医療を充実させる所存です。血液検査、感染症検査キット、ポータブル超音波検査、胃ろう専用内視鏡、心電図検査、ホルター心電図検査、呼吸機能検査、簡易呼気二酸化炭素測定検査、簡易睡眠時無呼吸検査などを在宅で行える体制を整えております。6月中旬からはエックス線検査装置も導入いたします。

そして今回新たに、精神保健指定医による精神科診療を曜日指定で開始いたします。精神科は完全予約制です。

予防接種、乳児検診、特定健診も完全予約制になります。

草加市内の医療機関として、地域医療に貢献できるようにスタッフ一同全力で対応いたします。

宜しくお願い申し上げます。

「ナラティブ」

聞いたことがあるが深く考えたことがないという人がほとんどでしょう。

人生を物語としてとらえる考え方というと少しわかりやすいかもしれません。

ナラティブとは、複数の出来事を深く関連付けるによって「意味」を創りだす作業であり、作られた「物語」と、それらを語る「語り」を意味します。村上春樹氏は「定義しがたいものを定義するにはどうすればよいのか。言語化しがたいものを言語化するにはどうすればよいのか。僕はこれこそが物語の果たすべき役割だと思うのです」と書いています。

その人の生き方を包括的にとらえるために様々な事象、その人の生業、歴史を語り意味つけして物語を創る。医療が介入することで身体に劇的な変化を及ぼすために、その後の生き方に大きく影響を与えることはしばしばあります。難病や、遺伝、外傷、がんなどの治療は大きくその後を変えます。それは、生命体、生き物の身体的な部分に介入しただけの話であり、それだけでナラティブがどうこうということはない。

ナラティブには、スキル、実践、態度と様々な使い方がある。

少なくとも、病歴や現病歴ではないことだけは理解して頂きたい。

ナラティブの本質は、その人の生き方、生き様、生きてきた道の「読み直し」であり、「読み直し」の作業で行なわれる「語り」がつくる言葉が「ものがたり(物語)」を創るのです。つまり、「語り」無しにナラティブはないのです。

本人がナラティブを創るというよりも、その人に関わる人、介護する人、家族、会社、地域、友人などがその人を語ることで物語が生まれる。そういった一連の作業がナラティブです。

まるクリニックの在宅医療は、ナラティブそのものであると信じてやっています。

研修医や見学者には、この人はどんな人って車の中で問いかけます。

医師や、往診アシスタントは、こんな人ですと必ず答えます。

その作業こそがナラティブであることまで理解できる人は少ないかもしれません。

何をするのかわからない人も大勢います。

その人を理解しないで訪問診療や見学をするなど意味がありません。

社会科見学でもなければ、昼ご飯をのぞき見する番組とは一線を画します。

訪問診療は、健康保険の中で認められた医師による診察です。

その人と関わることにより、生き方、生き様を見て、聴いて、感じます。

しゃべれない、聞こえない、言語を理解できない、生来言葉を理解できていない方々に対しても同じ態度で接します。

態度としてのナラティブ。

その人を目の前にしてどんな私たちであれば良いのかを考えます。

答えはありません。死を目の前にしている方々に対峙します。

まるクリニックの在宅患者様が一日に何人も亡くなることもあります。

泣いているだけでは先にすすめません。

あの世の話まで御家族ときっちりしているかどうかが大事になります。

ナラティブは、「耐え難い苦痛、理不尽な苦しみ、本当に辛い時にお互いに助け合うことが出来る唯一の方法であると信じること」と佐藤伸彦先生や、金城隆展先生から教わりました。

定期的にお家に伺い、何気ない会話をしながら寄り添い、例え息が止まっても往診してくれるという安心感を提供する。

生命体としての死を拒絶することしか考えられないで行なわれる救命、延命思考と少し違います。

救命できるものなら救急要請で良いでしょう。救命した後のことなど何も考えずにただひたすら救命するのでしょうか。あるいは、タダだから救急車を呼ぶのでしょうか?私の予想では、搬送先では恐らく、高額な個室料を伴う入院が待っています。その後の事も考えて、医療も選ぶ時代です。私も往診先で救急要請を行ないます。助けられる、ここでは療養できないと思えば、救急要請です。そうでない場合の議論がなさすぎるので、私はこの仕事をしています。(ブログより)

在宅医療センター HOME MEDICAL CENTER : HMC


在宅医療センター 

私が手本としているのは、いばらき診療所、仙台往診クリニック、わたクリニック。いばらき診療所に入職したときは、まず仙台往診クリニックの論文をひたすら全部読み、更にスタッフで抄読したことを懐かしく思い出します。医療的ケア、第3号研修も仙台の川島先生の所は本格的に進んでいます。最近小児在宅医療を強化する取り組みの中であおぞら診療所の前田先生の本を大量購入して、生涯医療クリニックさっぽろの土畠先生を参考にしています。小児で問題なのは制度が整備されていないことなのかなあという印象を持っています。生後数か月の新生児から106歳まで。年齢性別や疾患問わず、在宅医療の拠点として、センターとして、地域医療のハブとして機能できるように日々活動しております。年間約200件の往診(予定外、時間外の訪問診療)を行なっています。なんでも在宅医療でできるとは思っていません。入院での加療、入院での療養、介護保険の利用も、医師会や周囲の医療機関と連携を大切にしながら協働しています。

草加には在宅医療がないなんて言われないように、実態のある在宅医療を提供するためにまるクリニックは、在宅医療センターを作ります。医療必要度、医療依存度の高い方々に質の高い在宅医療を提供することを目的に集まった仲間たちと在宅医療のスキルを切磋琢磨し、地域で在宅医療を提供することで経験を積む。経験を積んだ仲間が増えれば、在宅医療センターとして十分機能すると考えております。在宅医療を通じて知り合ったなかよしの仲間達と本格的に在宅医療を推進しましょう。

在宅医療センター HOME MEDICAL CENTER : HMC

ニューロリハビリテーションセンター NEUROREHABILITATION CENTER : NRC

難病の訪問リハビリテーション


緩和ケア内科としてスタートしたまるクリニック。移転に伴い、神経内科とリハビリテーション科の標榜を追加しました。

在宅医療では、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の在宅ケアに深く関わります。在宅医療に専従して9年間の間、常にALSの方々のかかりつけ医、在宅医としてALSの方々と共に生きてきました。時には主治医として看取ります。可能な限りの医療やケアを受けて、意思表示が全くできない状態までケアすることもありました。ケアする人たちとともに助けあい、励まし合いながらまた明日を迎えるのです。

医療的なケア(気管切開、人工呼吸器、胃瘻、持続吸引)を選択されない方々もたくさん担当してきました。侵襲的な医療を受けなくても、リハビリテーションはできます。神経内科とリハビリテーション科を標榜したのは、ALSの在宅ケア、在宅医療を行ないますという意思表示と受け取ってもらって構いません。ラジカット®(エダラボン)の点滴も在宅で行なうこともあります。(病院の専門医と連携の上実施可能です。)ALSのみならず、パーキンソン病(難病)、進行性核上性麻痺、認知症関連疾患や高度の障害がある脳卒中後遺症の方々に訪問診療や訪問看護、訪問リハビリテーションを行なっています。

癌の末期、進行期と診断された方々にも積極的にリハビリを行なっています。ADL(日常生活動作)をできるだけ自立させていたい、トイレに行きたい、自分で排泄ケアをしたい、呼吸が楽になりたいという希望を持ち続けられるように支えるリハビリテーションを行ないます。外出したい、見舞いに行きたい、会いに行きたい。希望を実現するために最大限の能力を発揮できるように支援します。もちろん、医師や看護師が体調管理をしながらチームで行ないます。

昨年から、小児慢性疾患や重度心身障害児の方々や20歳を超えた方々にも訪問診療や、訪問看護、訪問リハビリテーションを行なっています。専門医療機関(都立小児医療センタ、国立東埼玉、埼玉県小児医療センター、東大病院など)と連携しながら在宅ケアを支えています。

進行する難病であっても、能力を最大限に引き出すためのリハビリを行なう事で「できないと思っていたことができた」「ケアが楽になった」「呼吸が楽になった」ということを訪問診療の中でたくさん経験します。薬で治療していない進行性の病気が治るハズはないのですが、何もできないということではないと信じてケアします。もちろん病気は進行しますが、そのなかでもこういった「良くなった」「こんなことができた」「楽になった」と感じられるようなリハビリテーションを目指して、理学療法士と協働しています。決してリハビリ専門職だけできません。医師とリハビリセラピストとご家族様やケアスタッフとの協働作業で作り上げる訪問リハビリテーションと在宅ケア。潜在能力を引き出す、進行する症状に合わせて的確に変化させながらリハビリを計画して実行、報告、検証、検討してより良いサービスを提供できるように心がけております。時にはお休みすることもございます。一時辛い時期があってもそれを乗り越えると、それまでとは全く違った感覚、全く違った世界が見えてくることもあります。まるクリニックのリハビリテーションが、難病の患者様になくてはならないケアの一つになれる瞬間です。その喜びを多くの方々と共有したいとまるクリニックの難病リハビリチームは日々活動しています。大人から子供まで、人工呼吸器をつけても、つけていなくても呼吸のリハビリは可能です。訪問リハビリは、通院が難しい方であれば可能です。

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